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South of the Clouds が他のプラットフォームでお届けしている、選ばれた文章、映像、記録、そして対話。
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理念
美しいものに出会うとき、私たちはときに、自分という輪郭を少し忘れます。(Beauty, at its best, is an occasion for unselfing.)
— Iris Murdoch
美は、細部に宿る。
South of the Clouds にとって、美は遠くにあるものではありません。それは、目を凝らして初めて見えてくる、ささやかな気配の中にあります。
雨上がりにうつむく一輪のアイリス。かすかな衰えを帯びた椿の縁。中心からほんの少し外れて置かれた花器。
琥珀のように澄んだ茶。苦みがほどけ、淡い甘みへと変わる時間。修復の跡を抱いた茶碗の、静かな温もり。
美は、完全なものだけに宿るのではありません。
移ろうもの、欠けたもの、手をかけられたものの中にも、深い表情があります。
それらは声高に語らず、ただ私たちの歩みを少しゆるめます。もう一度、見ること。もう一度、感じること。
South of the Clouds が大切にしているのは、ものそのものだけではなく、それがどのように手に取られ、整えられ、淹れられ、分かち合われるかということです。
袖に移った金木犀の香り。沸く前の水が、かすかに身じろぎする音。一本の茎が置かれ、部屋の息づかいがふと整う瞬間。
花、茶、言葉、芸術、そして静かな実践は、細い水脈のように、ひとつのまなざしへと流れていきます。
心をやわらげること。感覚を澄ませること。人と人とのあいだに、もう一度、確かなつながりを生むこと。
美は、遠くに探しに行くものではありません。
一枝の花の傾きに。一服の茶の余韻に。向かい合う沈黙の中に。
私たちが少し立ち止まるとき、生はふたたび、その姿をあらわします。

創設者
South of the Clouds は、ひとつの静かな問いから始まりました。美しさは、より丁寧に、より澄んだまなざしで生きるための道となり得るのだろうか。
創設者は雲南に生まれ、白族の文化が息づく風土の中で育ちました。そこでは、自然、草木、茶、食、手仕事、季節の営みが、別々のものとしてではなく、日々の暮らしそのものとして静かに根づいていました。
やがてミュンヘンが、彼女のもうひとつの居場所となりました。新しい家族の暮らし、ゆるやかに整っていく時間、そして文化と文化のあいだに生きる感覚が、少しずつ形を帯びていきました。
多くの道のりがそうであるように、彼女の歩みもまた、大きな設計図から始まったものではありません。そこにあったのは、人生をより深く理解し、その中により確かに身を置いてみたいという、素朴で人間らしい願いでした。
困難な季節もありました。不確かさ、もろさ、病、そして進むべき方向を見失う時間。けれど、その中に残ったのは、学び続けたいという静かな願いでした。開かれたままでいること。耳を澄ませること。そして、世界にもう少しやわらかく触れること。
言葉と文学もまた、長く彼女の道に寄り添ってきました。それらは、細やかな気配に耳を澄ませることを教えてくれました。語られること、語られないこと、そして人と人、文化と文化、ものの見方と見方のあいだに静かに息づくものへ。
十年以上にわたる池坊と東洋の花の学び、芸術史における博士課程での研鑽、そして茶とマインドフルネスの継続的な実践。それらは、確かな学びとやわらかな感受性の両方から、彼女の仕事を形づくっています。
South of the Clouds が大切にしているのは、人生の節目そのものではありません。
大切にしているのは、注意深く見つめることによって、時の中から少しずつ現れてくるものです。
色、質感、構造、香り、静けさ、そして時機へのまなざし。
花、茶、言葉、芸術、そして静かな実践を通して、South of the Clouds は、ものごとをよりゆっくりと見るための時間へと人を誘います。そこには、思いやり、感覚、記憶、そして人と人とのつながりが、そっと置かれていきます。
そのため、South of the Clouds は、縁のあるご依頼を少数だけお受けしています。一つひとつの作品に、その時、その場、その人にふさわしい時間と心を注ぐために。
静かな豊かさ。心を込めたひとつのしるし。本物の何かが、自然にひらいていくための場所。
South of the Clouds の奥へ
船出と、遠くの灯。この場所から、その先へ。
アトリエ
質、創造性、そして心を尽くすこと。
South of the Clouds は、ミュンヘンとその近郊を中心に活動しています。
私たちのプライベートアトリエと教室は、ミュンヘン空港の近くにあります。現代的で落ち着いた、完全予約制の空間です。一般に開かれたスタジオではなく、制作、準備、学び、そして小さな集いのための場所です。
多くの作品は、ここから始まります。花材が息を整え、器が選ばれ、茶のしつらえが準備される。講座のための道具、包み、届ける前の細部も、この場所で少しずつ整えられていきます。
いけばなの講座、子どものためのクラス、花のワークショップ、週末の茶会も、ここで小さく、集中したかたちで行われます。人数を限り、急がず、それぞれの時間が自然な流れを持てるようにしています。ご依頼の内容や場に応じて、個人宅、企業空間、ホテル、イベント会場などで制作や設営を行うこともあります。
それでも、多くの創作のはじまりはここにあります。秩序があり、余白があり、静かに息づく場所です。
場所

South of the Clouds は現在、創設者の制作を中心にしながら、必要に応じて信頼できる専門性と協働しています。
よいかたちで届けるためには、それぞれのものが、それぞれの場所にあることが大切だと考えています。
花には花の間合いがあり、茶には茶の火加減があります。空間、映像、言葉、そしておもてなしにも、それぞれにふさわしい判断と節度があります。
花の作品であっても、茶会であっても、講座であっても、私たちが大切にしているのは、最後にそこに立ち上がる空気です。
自然であること。その場にふさわしいこと。その時に、無理なく寄り添っていること。
協働によって生まれるものも、South of the Clouds の美意識と細部へのまなざしを通して整えられます。
品質とは、ただ仕上がりの美しさだけを指すものではありません。素材、余白、リズム、対話、そしてその場に流れる感覚の中に、静かに宿るものだと考えています。
South of the Clouds が少しずつ育っていく中で、この場所にも、制作、教え、おもてなし、そして記録に関わる人々の姿が、ゆっくりと現れていくでしょう。
人と協働